株式会社堀場製作所は、分析・計測機器メーカーとしてグローバルな展開を見せる中、1993年にISO9001、1997年にISO14001を取得されました。その後、OHSAS18001の登録に合わせ、「統合マネジメントシステム(IMS)」を導入しました。四半期ごとのPDCAサイクル導入やトップマネジメントの強化などを施し、継続的な改善をしており、IMSの先駆的な企業として注目されています。
今回の見学を通して、印象的だった言葉があります。それは・・・
「ISOの認証を取得している、していないは関係ない。
マネジメントシステムを実際にやっているかどうかが問題である。」
この言葉を聴いて「はっと」した方も多いのではないでしょうか。
「ISOを取得することが目的ではない。マネジメントシステムを改善することが目的である。」ということは皆さんご存知のこと。しかし、実際はどうでしょう。いつの間にか、目的がISOを取得することになっていたり、運用とはかけ離れた作業に追われていませんか?この言葉をきかっけに、本来の目的は何なのか、もう一度考え直す必要があります。
また、(株)堀場製作所は内部監査員研修にも力を入れています。毎回新人のマネジャーが内部監査員として研修を受け、異なる部署の監査を行うことによって、新しい発見や改善点を見つけ、それを自部署で反映します。内部監査員研修とは監査をする側だけでなく、監査を受ける側の教育にもつながるのです。もっと言えば、従業員が問題意識を高めることにより、企業全体にプラスの効果が波及し相乗効果を得られます。
(株)堀場製作所では、それを超えて、WDI(*1)の取り組みも視野に入れています。WDIとは、組織の内部監査がきちんと運用されていれば、それが更新審査の一部に代えることができるという審査形式です。当社では内部監査員の質を上げ、企業の質をも向上させることが目的だということでした。
今回、IMSの先駆的な企業である(株)堀場製作所を見学でき、お話をお伺いすることによって、マネジメントシステムを効果的に「運用する」ことがいかに大切かを実感しました。
『
運用なくして、効果なし』
・ 経営者が「経営」の視点でIMSに参加している点が大変よかった。(4人)
・ IMSを実際に運用されており、WDIで考えておられる点が素晴らしい。
・ IMSを進めるとコストダウンにつながる面が興味深かった。
・ 接客態度に好感が持てた。
・ 識別表示の仕方が参考になった。(2人)
・ IMSの構築を予定していたので、「タイムリー」でかつ「なるほど」という
納得感があり、とりあえずIMS構築に向けて一歩、踏み出すことができた。
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